Essay

「はじまり・はじまり」

5年ぶりにプロデュース公演をすることを決め、はて名前をどうしようかと考えた時、やはりラーニング・ラパンにしようと思った。
この名前はもともと女優の兎本有紀さんと、木野花さんに演出をお願いして芝居をつくるために立ち上げたユニット名だ。

2011年5月に上演した『春すぎて』は準備に1年以上かけ、1ヵ月間稽古に稽古を重ね、自分の力のなさに何度も壁にぶちあたり満身創痍となったけれど、有り難いことにお客様にはご好評いただけた作品となった。
劇団などに所属したことがなく、それまで客演というかたちで芝居に関わることがほとんどだったから、制作をしながら芝居をすることは想像以上にたいへんで、気が付けば体重が8キロ減っていた。

それでも木野さんの演出を受け、いろんな話をし、芝居をつくっていったあの時間は、今考えても贅沢で素晴らしい時間だ。とてもとても苦しかったけれど、幸せで幸せでしかたなかった。

公演後いろいろな事情が重なり活動は中止したのだけれど、今回私がラーニング・ラパンを新たに1人ではじめたいと相談すると、有紀ちゃんはとても喜んでくれた。嬉しかった。


あなたはまだまだダメだけど、続けたらいいんじゃない?


5年前に木野さんが言ってくださった言葉は、いつだって私を勇気づけてくれる。
まだまだ、もっともっとと思ううちは芝居を続けていこう。

はじまりはいつだって、期待と不安がごちゃまぜだ。でも、やると決めたらやるだけさ。
はじまってしまったのだから。

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  • 2016年8月 (1)